日体大と筑波大


この2チーム、定期戦では全く互角の展開だったが、日体が手の内を見せずに筑波の手応えを確かめていたような印象がありました。関東選手権では、どっちに転んでもおかしくない展開でありながら、日体は戦術的に筑波より成熟していた印象。日体が優勝に一番近い戦力でありましょう。
他のチームが日体からリバウンドをもぎ取るのは至難の業と思えるくらいボックスアウトが充実しています。日体、チーム力は近年で最高かもしれない。しっかり統一されながら、うねるようなオフェンスを吉田沙織がしたたかにまとめ上げる。インサイド、とにかく強いです。石川麻衣、この方は日本の宝ですね。彼女がジャンプしてからリリースまでの美しく力強いプレーは見どころですよ。野村由希と乙顔華子のスピード感たっぷりのディフェンスは隠し味と云うところ。梅佳潔がみせる高い決定力、はまれば手に負えないだろう。もう日体はあげればキリがない充実ぶりです。

一方の筑波大。リバウンドから相手バスケットまでのボールが移動する時間、めちゃくちゃ速い。櫻田佳恵の走力に有明葵衣の強くて正確なパスだけで充分速いが、鈴木あゆみがリバウンド取ってからボールを放すのも速いし、有明につなぐまでがまた速い。どこにも無駄なく、速い。伝統の強力なチームディフェンスから生み出される筑波のスピードバスケットは、優勝できる力です。速いとしか言葉が出てこないですね。得点王を狙う櫻田佳恵の存在は巨大です。今日、何点取った?と筑波の学生に質問するのが、お決まりでもあります。学生最後のリーグ、思う存分暴れてください。松蔭大学の関根麻衣子と最後まで競ってほしい。日体の石川麻衣と白鴎の塚田麻衣が得点王争いに絡んでくるでしょうね。