日本体育大学 センタープレーヤー石川麻衣

石川麻衣

センターというポジションは、様々な役割を負っている。時には姉貴分のようにチームを精神的に守る。李相伯杯の2日目、劣勢に立った韓国、エースのパク・スンヤンが危険なファールを犯し、長谷川が倒れた。パクは悪びれることなく、隣で観戦していた方の言葉によると「ふてぶてしい態度」。ファール直後、石川は、パクにスクリーンをかける時のように胸の前で腕を組んでパクの肩に圧力をかけた。ソフトな圧力だった。それはパクに視線をやることなく、長谷川を気遣う目線を持ちながらだった。このソフトな圧力に、精神的な役割を感じました。国際試合、相手は韓国。協会や審判は、本当に気を使っていたし、何かの制約を自らの戒めにしていたように感じた。選手も事前に注意事項など聞かされていたかもしれない。そんな中で、清々しくプレーした日本に対して、韓国は礼儀の国のイメージとは違った面を見せていた。石川麻衣の行動は、制約によって少ない選択肢の中で最大限、日本のチームメイトを気遣うと同時に相手に対する毅然とした態度だったと思う。