「だまされて どんな気分?」
セックス・ピストルズが解体する夜 ジョニー・ロットンは観客席に向かって手鼻を飛ばしながらしばらく素で客席を見ていたらしい。そこで ステージからとんずらするのだが上の言葉を浴びせかけた。ツアーは消滅。メンバー解体。力強くて、粗削りで 超シンプルなパンク・ロックだった。
30年後。ジョニーは「おれたちも含めて。騙されていると感じた」などと2007年BBCテレビのドキュメンタリー番組で話している。BBCの番組だから、編集はタカピーなのが腹立つ。あの頃の社会情勢と似てきたかも。(だまされないために警戒するより 馬鹿のように全部肯定する方を選ぶなんかちである) あの頃 ピストルズボブ・マーリーにほの暗くはまっていた。わたくしの周りは、貧乏ばっかりだった。お金持ちは、完璧に隔離されてましたね。社会底辺のカルチャーが大手を振っていたが、いつの頃からかお金持ちのカルチャーが主流といえる世の中となった。
貧乏が恥ずかしくなかった時代もあったんだよ。今の派遣村の報道のあり方を見ていると、完全に社会から はずれた 人々として取り上げられ、救われる側の人という捉え方だ。被害者というレッテル貼りもされている。本当にそうなら、あまりにもひ弱になったんだな貧乏人が。
かつて70年代はのし上がる人やらが人気者だったが、90年代からほんの最近までは うざがられていた。永く貧乏人受難の時代が続いたが、ちょっと変わってきたかも。2世とか飽きてきたじゃん。
不満がつのる時代だし、パンクが息を吹き返すか。