鎌倉女子大学

グループリーグを勝ち上がって本戦出場。今日、1部の日本女子体育大学に挑戦する。
この大会、ここまでの観戦で一番印象に残ったプレーは、鎌倉女子大の檜山美乃里が試合を決定したバスカンかな。6thマンの彼女に試合残り7秒となって同点の場面で、仕事が回ってきた。あのシーンを本人に語ってもらった。
檜山美乃里「河野早紀キャプテンに、『このまま何もやらなかったら次から出番無い』と言われちゃいました。ボールが来たのでやるしかない」
スリーポイントラインで仕掛けましたね
檜山「一本決まってたんですけど、その次のスリーが入ってなかったので確実に取ろうと思いました。決めることが出来てホントに嬉しいです」
何も出来なかったら、本当に出番が無くなると、底力を発揮した檜山美乃里。
 ゆとりメンバーを引っぱるのが、キャプテン河野早紀。チームの西島大祐部長にお話を伺おうと行くと。キャプテンに話を聞いて欲しいと言われる。鎌倉女子大は学生が主体でチームを作っている。そのキャプテンだからこそ、『このまま何もやらなかったら』の発言が出来るのである。
キャプテンの前にもう一人、一年生に聞いてみよう。積極的にスチールをねらい、プレッシャーをかけ続ける香山夏海である。
香山夏海「プレーを自分たちで作るというのは、初めて経験しているんですけど楽しいです。新鮮です。このチームが好きです」
なかなかキャプテンを紹介しません。ガードの本庄美月は、独特のゆらゆらドライブでペイントを切り裂いていく。つかみ所のないガードというか、結果的に接戦を勝ちに結びつける緩急を付けた。
本庄美月「相手のディフェンスが厳しくて思うようにいかなかったんですけど、周りの人がすごい頑張ってくれたので良かったなと思っています」
本庄「圧された時に雰囲気が悪くなって、どんどん落ち込んでしまうことがあったのですけど、キャプテンや他の3年生の方が声をかけられていたので、持ちこたえたんだなと思います」
謙虚に話してくれました。本庄美月の緩急つけたボールコントロールは良かったぜ。
次は、一気に当たりが強くなる日女戦である。
本庄「すごい強いと思います。一回、高校の時に練習試合をしたことがあるんです」
君は金沢総合だものね
本庄「はい。相手は1部でも当たりの強い日女ですから。気持ちで負けないようにしたいです」
キャプテン登場。河野早紀は3年生である。
おめでとうございます。
河野早紀「ありがとうございます」
ここを勝ち上がるのが一つの目標だったと思います。難しい試合を勝ち抜けました。
河野早紀キャプテン「いつもウチのチームは後半に弱くて相手のペースに飲まれてしまうんです。今日は、それが出なかったし逆に流れを持ってこれましたね。そこは一つ一つのディフェンスを堅く守れたことだったと思います」
リバウンドで圧していました
河野「相手にオフェンスリバウンド取らせなかったのが一番良かったかなと感じています」
鎌倉女子大といえば3部の強豪チーム。そろそろ・・どう上をねらいません?
河野「私3年生なんですけど。出ているメンバーは下級生が多いのです。みんな能力の高い子ばかりで。来年につながるようなチーム作りをしていきたいと思っています」
河野早紀の言葉には力がある。マネージメントしている人なんですね。学生が主体でチームを運営している。一つ一つのディフェンスを守れたと語ってくれたキャプテンの言葉から、なみなみならない決意を感じた。簡単に昇格をねらいますとはいわず、強いチームを造り上げていく意志がある。注目させてください。