拓殖大学 瀬崎理奈のキャプテンシー

試合直後でも爽やかな、いつもと同じ瀬崎理奈に会った。この「いつもと同じ」が瀬崎の凄いところなのである。この日の早稻田との延長で、拓大の危機的な局面を救い続けている打越裕梨が早稻田本多真実とのリバウンドでファールを取られた。チームファール5つめ。73−72 拓大1点リードの場面である。
瀬崎はいつもと同じしゃべり方でかみしめるように「だいじょうぶ」と声を掛ける。ノイズの中から優しい声が聞こえ、余分な気持ちが整理される。瀬崎の声かけは、観客が聞いてて心地よい。打越裕梨は、それまで以上に自分を捨ててチームに貢献します。瀬崎は頻繁に声をかけ続けた。チームの絆の真ん中に瀬崎理奈が居た。

大変な試合でしたね。
拓大ってコミュニケーション大事にしていて、どんなに苦しい時でも声かけして今日も10点差がついた時に、一本ずつやればいいから、だいじょうぶと他のメンバーに言い続けて。みんな諦めなかった。リバウンドからやった結果が、これですね。粘り勝ちですね。センターがすごい頑張ってくれました。
4年生がチームを支えています。野口真央は怪我で出られない中で、自分は応援団長だと言って裏方に徹して支えているんです。チーム全体のモチベーションを上げているのは、実は野口なんです。自分はキャプテンですけどゲームの中に集中することが出来る。彼女の存在は大きいです。
拓大は2年くらい前からガードのチームになって、去年は富永さんと私とで60点取るのを目標にしてセンターが10点づつ取って80点というチームなんです。でも、私がスプリングキャンプの前日に怪我して出られなくて、チームは得点が取れない状況になったんです。その後の練習ゲームでもそうだったんですけど、上手くいかない。下級生のガードがそんなに得点取れない。そういう時だからこそ、橋詰に引っぱって貰いたかったんですけど、昨日のゲームで橋詰が奮起してくれたんです。私が万全になったらセンターと私とで凄いバランスの良いチームが出来ると思っています。